Nivram ヴィンテージ時計ショップ

2022/03/21 22:25

新品の文字板がついた時計について

今日はこれらの時計がどのような経緯で新品の文字板になったのかを書きたいと思います。

当店では現在複数点、新品文字板の時計を販売中です。(2022年3月21日現在)
偶然が重なってこのような状況となっています。

当店の時計は今の所は全て日本ロレックスにてオーバーホールを施してから販売するようにしています。
日本ロレックスにオーバーホールをお願いする際に、
文字板の状態次第では文字板を交換しないとオーバーホールを受け付けてくれないことがあります。

今まで経験した中で、文字板の交換が必要になる主な理由は大きく分けて二つです。

①文字板の状態がロレックスの何らかの基準に満たない場合
これは、オーバーホールを終えてから次のオーバーホールまでに何らかの不具合が起こりそうな場合のようです。
例えば夜光が欠損してしまうとか、文字板の表面が剥がれてしまうとか、のようです。

②文字板にロレックス以外の手が加えられている場合
文字通り、外部の手が文字板に加わっていると判断される場合です。
例えば夜光が修復されているとか、文字板が書き換えられているとか、のようです。

長年の経験から手が加えられた文字板はおおよそ判別できるようになりました。
②の理由で文字板交換が必要となることはほとんどありません。

当店で文字板の交換が必要となる理由は上記①が多いです。
これは文字板交換なしで大丈夫だろう!と思って仕入れた時計でも文字板を交換しないとダメな場合がそこそこあるのです。
おそらく判断をなさっている方のさじ加減もあることでしょう。
あの時計は交換しなくて平気だったのに、なぜこれはダメなのか?
ということがそこそこあります。
私の見る目がまだまだなのもあるかもしれないのですが、
受付時の修理担当者さんが交換しなくて大丈夫そうだとおっしゃっても、
結果的に正式な解答は交換しないとダメということがあります。

交換前のオリジナルの文字板の程度が良い場合にはオリジナルの文字板は返却してもらっています。
オリジナルの文字板があれば元に戻すことができます。
オリジナルの文字板をつけて販売することで、
オリジナルを尊重する方にも受け入れてもらいやすいかと思います。

一方で元々の文字板の状態が思わしくない場合もあります。
この場合は元の文字板は日本ロレックスから返却してもらっていません。

新品の文字板が付いている時計については賛否両論あると思いますが、
私はオリジナルの文字板も好きですし、新たに時を一緒に刻める新品の文字板も好きです。
どちらのタイプの時計も長年愛用しています。

ということで、新品の文字板にまつわる話でした。
(”文字板”を”針”に読み替えていただくとで”針”にも同じことが言えます)


どの時計も想いを込めて販売しています。
時計と新たなオーナーの幸せな出会いを願って。

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